温かい家

今村文

¥5,000 (+tax)

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2026年9月中旬発売予定、サイン本予約受付中

 

この度、今村文の初作品集『温かい家』を刊行いたします。今村は花や植物を主なモチーフに、グラシン紙に水彩とコラージュを施した作品を制作する現代アーティストで、近年はロンドンをはじめ国際的に活動しています。

 

本書は今村が2015年から取り組んでいるシリーズ〈温かい家〉を起点に構成しています。2015年に愛知県美術館で開催された「芸術的植物園」で初発表された本シリーズは、当初30点組の作品として展示されました。壁一面に並んだ赤い花は、臓器や毛細血管を想起させ、身体の内側にいるような感覚を呼び起こします。構想から10年の時を経て、シリーズには新作が追加され、今年3月、CAVE-AYUMI GALLERY(東京)での個展で一堂に会し、大きな話題を呼びました。本書では、〈温かい家〉の核となる35点に加え、今年制作された22点を加えた57点が収録されています。

 

タイトルの「温かい家」は、当初自分を守ってくれる家という意味が込められていました。2023年に今村自身が母となったことで、自身を取り巻く環境や心身に大きな変化が現れます。かつては自分を守る外側の殻のように機能していた「家」は、今では内側から静かにひらかれていくものへと変わっていきました。この広がりの中で、「家」はもはや安心や居場所の比喩ではなく、内と外の境界が静かにやわらいでいく、そのための身体的な構造として立ち現れているのです。その心のあり様が、これらの赤い花へとつながっていきます。

 

赤を基調とした装丁に、今村の花がまるで押し花のように丁寧に綴じ込まれています。じっと作品を見つめると、赤い花の中のさまざまな赤の色、葉っぱに施された小さな虫食いの穴、生命を感じさせる根っこの力強さなど、作品の細部にまで宿る植物の表情に気付かされます。豊田市美術館学芸員の石田大祐、キュレーターのジュリア・タラシュク、作家のテキストが散りばめられながら構成され、植物図鑑のような懐かしさをたたえながらも、現代のみずみずしい感性が同居する一冊となりました。

 


 

刊行記念展
今村 文「温かい家」
2026 年 9月15日(火)〜 20 日(日)
森岡書店 〒104-0061 東京都中央区銀座1丁目28−15 鈴木ビル
13:00〜19:00
定休日:毎週月曜日

 

関連トークイベント
今村文 × 能勢陽子(東京オペラシティ アートギャラリーキュレーター)
9月14日(月)東京都中小企業会館(銀座)
19:00〜20:30
参加費:2,000円(税込)
予約はこちら


 

仕様:A4版/上製本/112P

執筆:石田大祐、ジュリア・タラシュク、今村文石田大祐、ジュリア・タラシュク、今村文

デザイン:若林亜希子

企画協力:鈴木 歩(CAVE-AYUMI GALLERY)

特別協力:Lyndsey Ingram

言語:日本語/英語

定価:5,000円+税

発行:torch press

ISBN978-4-907562-66-3

発行年:2026

 

 

今村文
花や植物を主なモチーフに、半透明のグラシン紙に水彩やコラージュを施した作品や、エンコスティックと呼ばれる蜜蝋画の手法を使った作品を制作している現代アーティスト。1982年、愛知県生まれ。2008年、金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科絵画専攻油画コース修了。現在愛知県在住。主な展覧会に、「温かい家 -my red flowers-」(CAVE-AYUMI GALLERY、2026年)、「The Garden of Musubi」(Lyndsey Ingram、2025年)、「見えない庭」(資生堂アートエッグ/資生堂ギャラリー、2019年)、「プランツ・プラネッツ」(はじまりの美術館、福島、2017年)、あいちトリエンナーレ2016、「芸術植物園」(愛知県立美術館、2015年)などがあり、近年は海外での注目も高い。

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