ジュエリーは、誰を夢みる
¥3,500 (+tax)
2026年11月上旬刊行予定
京都国立近代美術館を皮切りに、島根、山梨を巡る「ジュエリーは、誰を夢みる」展の図録を刊行いたします。本展は、日本において、欧米との関わりを通してジュエリーが受け入れられ、普及し、また作家たちは各々の時代でどのように表現の幅を拡大してきたか、その潮流を見つめるものとなっています。
日本でジュエリーが一般的ではなかった時期に、平松保城(1926–2012)や菱田安彦(1927–1981)を中心に日本ジュエリーデザイナー協会(JJDA)が設立されたのは1964年のこと。JJDAを中心に開催された「国際ジュウリー・アート展」(西武百貨店渋谷店、1970年〜1986年)は、欧米の動向を日本に紹介し、素材の価値だけではないデザインという概念を広めました。70年代後半からは、ジュエリーの特性をコンセプトとした、同時代美術と呼応する作品が日本にも紹介されます。これらはコンテンポラリージュエリーと呼ばれ、富や象徴としての役割や、着用者と見る人との関係性を逆手に取った表現が提示されます。1993年には、伊藤一廣(1948–1997)やオットー・キュンツリ(b. 1948)を中心として東京、ミュンヘン、アムステルダムによる三校合同展が始まるなど、コンセプチュアルな姿勢を持つ海外作家との交流が継続しました。現在、芸術表現としてのジュエリーの領域で、日本人作家は大きな存在感を見せます。
本展は、専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジ所蔵作品の大規模な公開に加え、約50年ぶりにドイツから来日する優品、また現代作家作品まで約350点により構成されます。身に着けるものに表現が侵入している、というジュエリーの可能性を、戦後の日本に視点を据えて問い直します。
展覧会図録は、ジュエリーのようにコンパクトな判型を採用し、700ページものボリュームで、小さなジュエリーが誌面の中で展開されていきます。コラムや作品解説を散りばめながら時代背景やジュエリーのコンセプトを紐解き、また論考などの資料も充実しています。
主な出品作家
シガード・ペアソン、マリオ・ピントン、ラインホルト・ライリンク、ブルーノ・マルティナッツィ、平松保城、菱田安彦、ヘルマン・ユンガー、山田禮子、ペーター・スキュービック、ウェンディ・ラムショウ、ディビッド・ワトキンス、ハイス・バッカー、中山あや、ベルンハルト・ショービンガー、永井慧悧子、伊藤一廣、オットー・キュンツリ、テレーゼ・ヒルバート、キャロライン・ブロードヘッド、ダニエル・クルーガー、ワーウィック・フリーマン、薗部悦子、テッド・ノーテン、カール・フリッチ、いしかわまり、嶺脇美貴子、フェリカ・ヴァン・デル・リースト、大山由華、田口史樹、鎌田治朗、珠数かおり、新里明子、ほか70名以上
展覧会
ジュエリーは、誰を夢みる
2026年10月24日(土)~2027年1月17日(日)
京都国立近代美術館
2027年3月20日(土)〜6月14日(月)
島根県立石見美術館
2027年7月3日(土)〜8月29日(日)
山梨県立美術館
仕様:105×150 mm/並製本・函入り/736P
執筆:宮川智美、南目美輝、大谷姫歌、下東佳那
デザイン:菊地敦己、秋元桜
言語:日本語/英語
定価:3,500円+税
発行:torch press
ISBN:978-4-907562-71-7
発行年:2026










